ADC 2018に行ってきた話 Day 2~After

前回の記事に続いて、Day 2で私が参加したプレゼンテーションの紹介と、その後日の話について紹介します。

Day 2

・キーノート:Aurelius Prochazka – Keynote: Democratization of audio development
・プレゼンテーション1:Text to speech to music – synthesis of speech and the singing voice
・プレゼンテーション2:Under the hood of VST2, VST3, AU, AUv3 and AAX
・プレゼンテーション3:Interactive audio plug-in development with the Wwise SDK
・プレゼンテーション4:Fast event pattern matching
・プレゼンテーション5:An introduction to Rust for audio developers

・キーノート:Paul Bamborough – Keynote: What are you doing, really?

セッションを振り返って

今回のADCで最も注目を集めていたのは、Julianがアナウンスした新プログラミング言語SOULでしょう。
発表した瞬間は会場もさることながらTwitterのタイムラインが賑わっていました。
SOULはオーディオプロセッシングに特化したDSLとして設計したようですが、コンパイル環境やランタイム環境をどのように提供していくかが楽しみです。
Littlefoot言語と同じように、JUCEライブラリのモジュールとして提供する可能性もありそうです。
個人的には『Under the hood of VST2, VST3, AU, AUv3 and AAX』がイチオシでした。
私自身、もともとVST開発を趣味で始めている最中にJUCEと出会い、JUCEのVST、AudioUnitのラッパー構造が優れていることに惚れ込んだ一人でした。
そのため、このセッションは興味深く聞いていました。

後日談:ROLI ltd.に訪問してきた

ADCの後日、ROLI ltd.のオフィスに訪問してきました。
日頃お世話になっているJUCEを開発しているJUCE talent teamに会うことができました。
また、美味しいと噂を聞いていた社食もいただくことができました。
ありがとうございます。
JUCE talent teamと
左からJulian, Tom, Joshua, Ed, 私, Jean, Lukasz.

ROLI ltd.の社食
ベジタリアン料理だけどスパイスが効いていて美味しい

 

オフィスにJUCE-chan!を発見!!

ADC 2018に行ってきた話 Day 0~Day 1

ADC(Audio Developer Conference)とは

ADCとは、ROLI ltdとそのJUCEチームが主催するオーディオ開発者向けに特化した技術系イベントです(公式サイト)。
3日間開催され、Day 0はワークショップを、Day 1以降はプレゼンテーションをメインとしたプログラムとなっています。
チケットは3日間参加できるフルプログラムのものと、ワークショップを除いたものとが用意されています。
せっかくなので、私はフルプログラムに参加するチケットを購入して参加しました。

会場について

ADCの会場は、ロンドン市内にあるCodeNodeという、ソフトウェア開発者向けのコミュニティスペースで行われました。
会場の外から

以下、私が参加したプログラムについて紹介します。

Day 0

Day 0のワークショップでは、フィルターデザインをテーマにしたものと、JUCE APIとその応用をテーマにしたものに参加しました。
プログラム名
  ・ Designing digital effects with state-of-the-art DSP and audio filter algorithms
  ・ Under the hood of JUCE – Using platform-specific APIs and native GUIs within JUCE
フィルターデザインの方では、フィルター設計の基礎知識の解説から、実際にフィルターを実装するとい内容です古典的なものから新しめのトレンドのものまで紹介されました。
JUCE APIの方では、JUCEフレームワークからプラットフォーム独自のAPIを実行する方法と、JUCEプログラムで作成したAPIを他の言語(Swift, C#)から実行する方法についての解説と実例を示してくれました。

Day 1

Day 1、Day 2はプレゼンテーションがメインです。
キーノート以外は4トラック同時進行で行われるため、全てを現場で聞くことは物理的に無理な話ですが、一部を除きYoutubeチャンネルで公開してくれます。

 

・キーノート:SOUL Announcement – keynote at ADC 2018

 

・プレゼンテーション1:Guy Somberg, Timur Doumler, & Guy Davidson – Towards std::audio

 

・プレゼンテーション2:Protecting the pro audio community: Hacker threats and optimizing copy protection

スポンサーセッションのため動画アップロードなし

 

・プレゼンテーション3:Oli Larkin – Bringing VirtualCZ to the Web

 

・プレゼンテーション4:Shane Dunne – Networking for audio plugins

 

・プレゼンテーション5:Magnus Berger – Building rack extensions for MacOS, Windows, mobile, web and hardware

 

・キーノート:Marina Bosi – Keynote: How perceptual audio coding has shaped our lives

 

また、Day 1のアフターイベントにはJUCE Awardの発表と表彰式が催されました。

JUCE Award 2018

 

アフターイベントではバーカウンターも開放され、ビールが飲み放題